積算業務のDXのこと(その5)

積算業務のDXのこと(その4)のつづき

その4で大変でしたとだけ書いた経営革新計画書類ですが、恐らくこの積算業務のDXに関する補助金関連で一番重要かつ大変でしたので、それについてもう少し書こうかと思います。

・数字の把握
まぁこれは決算書を読んで考えて想像して進まるだけですね。

・計画書(別表1)
これがかなり大変でした。
別表(1)は大きく分けて5つに分かれます。

  1. 申請者の概要
  2. 認定支援機関
  3. 現在の事業内容
  4. 過去の経営革新計画の承認実績
  5. 経営革新計画の内容

上の1~5に分かれている中で、1~4は計算するか現在の情報を記入するか何もなければ空欄で対応するだけなので、大したことはありません。問題は5番目の”経営革新計画の内容”これが大変でした。
この5番目は

  1. 当社の概要や現状等
  2. 経営革新計画の背景・課題(既存事業の課題など)
  3. 課題解決に向けた経営革新計画の内容、特徴(独自性・新規性・革新性)
  4. 今後の事業展開

の4つに分かれています。1と2と4は自社の現状と問題点と将来はどうしたいのかと言う話なので、どうにでも書けますし、県側からの指摘で修正するのも多少ググれば国が調べた資料があるので、客観的な展望も出せるので何とかなります。が、3の独自性、新規性、革新性は困りました。今回の経営革新計画書の作成は”ものづくり補助金”の為であって、独自性、新規性、革新性の全てを満たす事など深く考えていないのです。DXは考えていましたが、”デジタルトランスフォーメーション=既存業務と一線を画す独自性を持った新規性のある革新業務”とはならないのです。

最終的には経営革新について1から考え直しました。自社が現状で何ができていて何ができていないのか、他社と何が違うのか、なぜ積算業務を請け負えるのか、なぜDXをする必要があるのか、特許を取得する様な業務でもないので何が革新に当てはまるか。
考え直して書類を作り直して県へチェックで出しましたが、言われたことは新規性も独自性もないでした。
(いやぁ心折れますよ・・・。しかし思いのほか県の担当者は資料を深く読んでいる様で、指摘がピンポイントで何とか心折れずには済みました。)

もう一度導入予定の積算システム会社の資料を一から読み直し、国交省の建設業関連の統計資料を読み直し、指摘された部分の計画書を作り直して何とか前回の通り承認されました。

ものづくり補助金は簡単に貰えるなどと問題になっていましたが、革新計画からコンサルに頼らず進めると簡単ではないです。しかし、コンサル等に頼めば楽なのではないかと思います。ここまで慣れない資料の作成で大変でしたが、今はコンサル等に外注しなくて良かったと思っています。コンサル等に頼んでいたらここまで自社の課題について深く考えなかったのではないかと思うからです。

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