先代を思う

先代はどんな感じだったかと聞かれたら、
「やりたい事をやりたい様にやったなぁ」
この一言です。
名前の通り自分の信念を最後まで突き進めた人だったと思います。

先代から譲り受けたもの
・仕事に対する考え方
・酒
この2点です。
仕事に対する考え方は
「技術的に正しいのは当たり前。絵として綺麗な図面に仕上げろ。その図面で現場は施工出来るのか?」
これを幾度となく言われました。
だからこそ、仕事については何が正しくて何が綺麗で何が省エネ施工なのかについて考えさせられ、
意見の相違で良く言い争いの喧嘩をしていた事を懐かしく思い出します。
酒については
一緒に良く呑んだと思います。そして呑むとまた仕事の話になり言い争いが始まるの繰り返しでした。

先代の長所と欠点
先代は良くも悪くも他人に優し過ぎました。
だからこそ最後は多くの方に見送って頂けたのかなと思います。

まだまだふと思い出す事が多く、もっと色々と話し合えばよかったなとは思いますが、
先代の教えの良いところは残し、改善すべきは改善し、前へ進んでいきます。

あちらの世界へ行ったときに
「お前は何やってたんだ!」
と、叱られない様に。

 

代表変更のお知らせ

この度
代表取締役 恒松武信に代わりまして
恒松直哉が代表取締役に就任致します。
新体制の下、ますます社業の発展に専心努力いたす所存でございますので
今後とも、ご支援ご鞭撻を賜りますよう、何卒宜しくお願い申し上げます。

補助事業完了

長かった・・・
終わった・・・
やっと一息・・・

漠然と積算業務をDXしないと大問題になると感じ、本格的に動き出して約1年半。
ようやく「ものづくり補助金」の実績報告書の提出が完了しました。

漠然と積算業務をどうにかしなくてはと思っていても何も出来なくて、ただ日々が過ぎていく”どうしよう”が
コロナで設計業務に色々と支障が出て設計が出来なくなり”これはまずい!”に変わり、
これがきっかけでようやく”動くぞ!”と言う覚悟が出来、前に進めました。

以前の投稿で書いた通り”革新計画書”も”ものづくり補助金”の申請も全てコンサルタント業務の企業と手を組まなかったため、非常に苦労はしましたが、自分の会社の問題点、改善点、セールスポイントを一から見直させられたので、自分で全てやって良かったなと思います。

コンサル業務の企業とは組みませんでしたが、外部からのアドバイスは多々頂き感謝しています。皆様ありがとうございました。

色々な方に協力を頂きましたが、ざっくりどの様な協力を頂いたか抜粋して書いてみたいと思います。

・石屋の後輩
高校時代の部活の後輩。ライオンズクラブや商工会議所などに所属していて、商工会議所に所属しているとメリットの方が大きいと言うアドバイスをくれました。
彼の助言で松戸商工会議所に所属した事で、今回の事業をスムーズに進める事が出来ました。

・松戸商工会議所
地元の商工会議所。コロナの助成金の時も今回の補助金業務、経営革新計画でも商工会議所の力(所属していると言う事実)が非常に大きかったと思います。

・千葉県中小企業団体中央会
ものづくり補助金の採択決定後に書類の不備等を確認する担当。初めはあまりに指摘が細かくうるさいのに欲しい指示はしてくれないなぁ!とも感じましたが、自分自身で色々と考えたり悩んだりすることが出来たので、本当に補助金を使って事業を何とかするぞ!と考えていた今回の様な場合には良い担当官であったと思います。

・サブコンの営業
利益の出ない積算について拾いからシステム介入が出来る物がある事を教えてくれた方。ここで初めて積算がDX出来るかもしれないと思いました。

・シーエスエー
今回導入したシステムの製作元。こちらの要望にも柔軟に対応。思いのほか対応が柔軟で助かりました。

色々な会社や人に助けられて”ものづくり補助金”の補助事業は実績報告まで完了しましたが、会社が利益を上げると言う本当の意味での”積算業務のDX化による業務効率化”はここからがスタート。まだまだ解決しなければならない事は多々ありますが、一つ一つ進めて行きたいと思います。

月曜日の朝からクラウドが動かない

タイトル通り”月曜日の朝からクラウドが動かない”問題が発生。
金曜日まで問題なく利用できたのに月曜日になったら利用出来なくなりました。
と、言うことでサーバーの電話サポートへ問い合わせ。
”とりあえずエラーログ見て自力でがんばってみて”
”出来なかったらメールで再度と言わせてね”
と、言うことで自力で修復。
問題は
500 Internal Server Error
と、なりクラウドにアクセスできない。
サーバー側のよくある質問には
1.CGIやPHPの同時接続数が多くなり、アカウント単位のリソース制限となっている
2.プログラムの記述内容(CGI/PHPのソースコード)に誤りがある
3..htaccessの記述に誤りがある
4.パーミッションに誤りがある
以上のどれかとのこと。
金曜日から月曜日にかけてクラウドを更新したりしていないので、
2と4は問題があるとは思えず、1と3で問題がないか調べてみました。
1ついては接続が多いって会社の規模的にも問題ないし、何か負荷を掛けるとするならばcronだけなので、
とりあえずcronの設定を消して、キャッシュ消してと色々やってみましたが、何も問題は解決せず。
残りは4しかないなと。
でも土日に何もしていないのに問題が出るのだろうか?
ファイルの最終アクセス日も金曜日のままだし・・・
と、思いながら.htaccessのエラーが生じる条件を昼休憩に調べていると
”無駄なモジュール読み込むとアクセスできなくなるよ”の記載を発見
そしてサーバーのメンテナンス情報を見ていると
8月29日(月) AM6:00頃~AM8:00頃までの間に
1分~数分程度のWebサーバー停止および「mod_pagespeed」無効化のメンテナンスを実施いたします。
※mod_pagespeed設定の受付終了に伴い、該当機能は再度有効化することはできません。
※今回のメンテナンスに伴うお客様側の作業などは発生しません。
の記載が。
もしかしてこれが原因か・・・と思い。
.htaccess内の
<IfModule pagespeed_module>
ModPagespeed Off Continue reading

積算業務のDXのこと(その6)

積算業務のDXのこと(その5)のつづき

ここまでくると実は後は割と楽だったりしますの話。

ものづくり補助金のために経営革新計画を作成し、承認を受けてきました。
ですので経営革新計画書が承認されると後はこれに沿って”ものづくり補助金”の申請に挑戦するだけです。
基本的には経営革新計画の内容をそのまま必要な部分を写すだけです。
売上の推移や業務の目標、メリットやデメリットなどあらゆる部分について経営革新計画で検討しているので、
正直何も検討する事はありませんでした。
その為、”ものづくり補助金”の申請書の作成には一週間も掛かりませんでした。
実は同時にIT補助金も申請してみましたが、こちらはほぼ全てにおいてベンダーが申請に係わるので、
更に時間が掛からず、何もする事が無いに等しい状態でした。
だた、IT補助金はベンダーが申請するので、弊社の詳細な情報を伝えて申請書を作成する所までは至らず、
結果不採択でした。
ものづくり補助金は全て自社で作成して申請しているので、細かいところも伝えられたと思います。
その結果、こちらは無事に採択され、交付決定までたどり着きました。

うまく経営革新計画を利用して積算業務のDXをスタートする事が出来たのではと思います。

積算業務のDXのこと(その5)

積算業務のDXのこと(その4)のつづき

その4で大変でしたとだけ書いた経営革新計画書類ですが、恐らくこの積算業務のDXに関する補助金関連で一番重要かつ大変でしたので、それについてもう少し書こうかと思います。

・数字の把握
まぁこれは決算書を読んで考えて想像して進まるだけですね。

・計画書(別表1)
これがかなり大変でした。
別表(1)は大きく分けて5つに分かれます。

  1. 申請者の概要
  2. 認定支援機関
  3. 現在の事業内容
  4. 過去の経営革新計画の承認実績
  5. 経営革新計画の内容

上の1~5に分かれている中で、1~4は計算するか現在の情報を記入するか何もなければ空欄で対応するだけなので、大したことはありません。問題は5番目の”経営革新計画の内容”これが大変でした。
この5番目は

  1. 当社の概要や現状等
  2. 経営革新計画の背景・課題(既存事業の課題など)
  3. 課題解決に向けた経営革新計画の内容、特徴(独自性・新規性・革新性)
  4. 今後の事業展開

の4つに分かれています。1と2と4は自社の現状と問題点と将来はどうしたいのかと言う話なので、どうにでも書けますし、県側からの指摘で修正するのも多少ググれば国が調べた資料があるので、客観的な展望も出せるので何とかなります。が、3の独自性、新規性、革新性は困りました。今回の経営革新計画書の作成は”ものづくり補助金”の為であって、独自性、新規性、革新性の全てを満たす事など深く考えていないのです。DXは考えていましたが、”デジタルトランスフォーメーション=既存業務と一線を画す独自性を持った新規性のある革新業務”とはならないのです。

最終的には経営革新について1から考え直しました。自社が現状で何ができていて何ができていないのか、他社と何が違うのか、なぜ積算業務を請け負えるのか、なぜDXをする必要があるのか、特許を取得する様な業務でもないので何が革新に当てはまるか。
考え直して書類を作り直して県へチェックで出しましたが、言われたことは新規性も独自性もないでした。
(いやぁ心折れますよ・・・。しかし思いのほか県の担当者は資料を深く読んでいる様で、指摘がピンポイントで何とか心折れずには済みました。)

もう一度導入予定の積算システム会社の資料を一から読み直し、国交省の建設業関連の統計資料を読み直し、指摘された部分の計画書を作り直して何とか前回の通り承認されました。

ものづくり補助金は簡単に貰えるなどと問題になっていましたが、革新計画からコンサルに頼らず進めると簡単ではないです。しかし、コンサル等に頼めば楽なのではないかと思います。ここまで慣れない資料の作成で大変でしたが、今はコンサル等に外注しなくて良かったと思っています。コンサル等に頼んでいたらここまで自社の課題について深く考えなかったのではないかと思うからです。

積算業務のDXのこと(その4)

積算業務のDXのこと(その3)のつづき

もう”ものづくり補助金”へ切り替えるしかないので、ものづくり補助金について調べ始めました。
どうやら申請には”経営革新計画”と言う計画書を作成し県に承認されると加点されるらしい事が分かりました。
(加点ってどれだけ効力あるのかは今も不明ですが、加点されると書いてあるとやりたくなります。)
この経営革新計画は後で分かったことですが、多くの企業はコンサルタント等に依頼するらしいのですが、ここでも自分で出来てしまうだろうと安易に考えて始めてしまいました。

ものづくり補助金を申請する前に経営革新計画が承認されている必要があり、さらに経営革新計画は仮提出した後に何度か県の職員とやり取りがあって2カ月位は掛かる事が分かりました。
ものづくり補助金の申請から採択までが2~3カ月と考えると経営革新計画の承認まで入れると申請期間のずれも考慮して5~6ヵ月は掛かるので、補助金を取得したいと考えてスタートした年度内に終わらせるにはかなり急がなくてはいけなくなりました。
経営革新計画は基本書式やサンプルデータをネット検索で多く見つける事が出来たので、それを参考にして作成しました。
基本的な部分は通常業務の後に少し残業する形でも1カ月程度で完成しました。
経営革新計画書を作成する中で、自分で客観的に捉えていなかった会社の状況や将来の展望を把握する事が出来たので、作成する事は大変でしたが、コンサルに頼まず自分で考えて良かったと思いました。

しかし、完成したと自分で思った計画書を県に仮提出したら・・・ここのこの部分が客観的に捉えられていない、自社の状況だけではなく業界全体の状況がどの様に推移をしてそれに対してどうすればどうなるのかが抜けている、グラフが分かりにくいなどとダメ出しが・・・ここで心が挫けそうになりましたが、まぁやるって言ってしまったし、計画書を作成するに当たりDXをするのに必要な設備についてメーカーや代理店に何度も見積書を作成してもらっているので、やるしかなくて・・・やりました。

数年前であればここまでネット上に情報が溢れていなかったので修正はかなりの手間が掛かったと思いますが・・・
今はまぁググれば何とかなりますね。

積算業務のDXのこと(その3)

積算業務のDXのこと(その2)のつづき

補助金は何があるのだろうか・・・
と、商工会議所の会報誌を眺めていたら”事業再構築補助金”の文字が・・・
これは事業再構築=業務のDXでは!と、勝手に思い込み、会社の現状と何故積算業務をDXする必要があるのか等の資料を適当に作成して商工会議所に連絡。商工会議所からは中小企業診断士の先生が来る日があるから、その日を予約して相談して下さいと言われ予約日に商工会議所へ。

今考えれば何て馬鹿な事をやったのだろうかと思いますが、この時はもう「補助金は貰った!」位の気持ちで意気揚々と相談に行った記憶があります。

中小企業診断士へ資料を渡し「どうだ!!」位の気持ちで待つこと僅か1分。
「これ、事業再構築補助金は使えないね」と一言。
もう「・・・」「なんで!!」と思わず声を荒げてしまいました。
中小企業診断士からは
「この補助金は不動産屋がパン屋をやるくらいの業態転換が必要だよ」と。
そして
「このDXをやりたいなら”ものづくり補助金”の方が向いてるよ」と言われ、肩を落としながら帰路につきました。

積算業務のDXのこと(その2)

積算業務のDXのこと(その1)のつづき

積算業務をDXしなければならないことは分かりました。
が、
何から始めたら良いのだろうか・・・分からない・・・
まぁこうなりますね。
ここでコンサルとかに頼めば滞りなく進むとは思いましたが、自分の会社の事を自分で分かっていないのにコンサル利用しても何も解決しないのではないか?
と、思ってしまいました。
こうなるともう自分で考えるしかありません。
まずは積算業務で何が問題になっているのか考えてみました。
まぁ問題は簡単です。
「すべてが手作業である」
これだけです。
まぁ当たり前です。
では、どこまで手作業を無くせるかを考えてみました。
まず思いついたことは「PDFや紙面上から自動で数量を拾い出せないか」でした。
しかし、最近の図面では・・・無理です。
(積算をしながら図面に朱書き訂正をしてもしきれない位ですから・・・)

そこで、それ以外の部分で人の手を削減出来ないか検討し、次の事が出来るシステムを探す事になりました。

  • 数量の拾い作業から利用出来かつ積算集計作業と自動連動するものとする
  • 数量の拾い集計のみもデジタル出力が出来る
  • 各入力材料単価が建設物価の変動に対応が出来る(有償でもよいので単価マスターデータ等の配布がある)
  • 建設物価にない材料及び材料単価などを容易に追加修正できる

つまり、拾い出しは人の手を利用するが、その後工程をほぼ自動化出来ないかと考えました。

これが出来るならPDFの様なデジタルデータをPC上で開いてマウスで拾えるのでは?と思い

  • 拾い作業は紙面だけではなくネットワーク上の設計図書からでも作業対応ができる

これも追加して何か良いシステム(ソフトウェア)は無いか探し始めました。

時間は掛かりましたが、何とか良いソフトウェアは見つけました。
(何かをここで書くと面倒なので、それについてはまた別の機会に)

見つけましたが問題はその費用。
数十万の費用であれば何とかしようと思いましたが、こちらのやりたい事を全てやると桁が違いました。
全額借り入れて出来るか?・・・コロナ禍で問題が起きている現状では無理・・・
どうしようか・・・と考えていた時に目に入ったが商工会議所からの会報誌。
そこに書いてあった補助金の文字。
利用したことは無いが何とかなるのではと安易に考えて補助金の利用検討を始めてしまいました・・・
(始めてしまったのが1年掛かりの大変な作業でした・・・)

積算業務のDXのこと(その1)

何回かに分けてDXことを書こうかと思います。

DXと書くだけで訳の分からない会社や銀行から電話が掛かってくるので、事が進むまでは何も表に出せなかった話です。
これが書けると言うことは、もう話が大分進んでいると思って下さい。
 (メーカー選択も資金調達先もほぼ確定していますので営業電話等は無用です!!)

少し前、コロナがまん延した直後にコロナがまん延する事とは関係なくCADの総入れ替えをしました。
(これについてはARESについてのブログを読んでください。)
ARESが弊社ではうまく機能し、設計については作業効率が大分上がりましたが、コロナがまん延して暫くすると設計そのものが滞ってしまいました。
「やっと効率よく設計業務がこなせる様になったのに何をやってくれるんだコロナ!!」と言う思いでした。
初めは「まぁ直ぐに元に戻るでしょう」と思っていましたが、そうはなりませんでした。

弊社の仕事は主に電気設備設計と電気設備積算(積算は概算も含みます)です。
その電気設備設計が滞ると言う事は事業の柱が一本無くなる事を意味します。
もう一本の柱である積算業務で何とかなれば良いのでしょうが、そこには大問題が・・・。

積算はPDFまたは紙面上の設計図の数量を拾い上げる業務です。特に概算の場合はしっかりした設計図が無い為、作業の殆どが人の手によるものとなってしまいます。
つまり、人海戦術と言う非常に効率の悪い作業となってしまうのです。
ARES導入による人の手による工程を減らして効率化を図った設計に対して人海戦術の積算。これは大問題です。
そこで積算のDX化の検討を本格的に進める事にしました。